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2008年5月

損をして得をとる

日曜日の朝から、見覚えのない番号から携帯へ電話が・・・
おじさんの声で「先日は失礼しました!」

はて誰だ?

よくよく聞いてみると、土曜日に磨き丸太を買った銘木屋さんの社長では
ありませんか。

どうも、お施主さんへの「竣工祝い」にと思い先日、買った柱の値段が二
千円高く売ってしまったのでお金を返しますとのこと・・・・
(当日は社長がいなかったので、息子から買ったんですが・・)
 
 
 
Photo_2
 磨き丸太です。
 冬の間に皮を剥いた柱が約5000本
 あるそうです。
 冬以外に切った木は、水分が多く虫も
 入りやすいので、わざわざ寒い冬に
 水で皮を剥きます。
 
 
  
もともと銘木といわれる、床柱や床板などは値段はあって無いもので、
今回買った柱も同じサイズでも五千円〜五万円と十倍の値段の差があるも
のなのですが、2M離れてみると素人では見分けがつきません。

もちろん、二千円の差なんとプロの私でも、少し高いかなと思うくらいで
さっぱりわかりません。

(なので逆に直接買うのですが・・・)

それを、わざわざ連絡をくれて、お金を振りこんでくれる律儀さに感心し
ましたm(_ _)m あっぱれ!
その時よかれではダメですよね(^_^)
 
 
 
今回、銘木屋さん(製造元)は奈良の天川村にあるのですが、ドライブと
家族サービスもかねて行ってきました。

奈良の吉野地方は、紀の川市からは近く(車で1時間位)で山の水は吉野
川〜紀ノ川へ流れ込みます。行政区は違えども、本当の意味での地産地消
の材です、別にエコにかぶれている訳ではないのですが、自然と機会があ
ります。

ちなみに和歌山市には、建具屋(製造会社)が沢山あるのですが、これは
明治時代に、紀ノ川を利用して運ばれた吉野杉や桧を利用して建具を作っ
たのが始まりと言われていますので、結構縁が深いんですよ。

高知県では、別の県で高知の木材を住宅に利用しても補助金がでるので、
和歌山や奈良でもそうなればいいのにね〜

県の税金でまかなっているので難しいのかな?

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柱が割れてる!事件

そうこれは何年も前 乾燥材が普及していなかったころの話です・・・
  
  
私の住む紀の川市では、タマホームもセキスイハウスも無かった数十年前
は、「シコロ」と呼ばれる家の形式(瓦で入母屋)がスタンダードだった
のですが、この「シコロ」、柱は桧と相場が決まっておりまして、今でも
紀の川市では桧信仰が色濃く残っています。

かと言う私も、一級建築士を取って十数年経ちますが、いまだ桧の柱しか
使ったことがありません。
(全国的にみると杉の柱の地域は沢山ありますし、日本の山から松が無く
なった現在では、梁にも積極的に使われています)

「少しホローをしますと、桧は強度が強く、品のある色や木目が特徴で、
シロアリにも比較的強いと言われています、やはり弱点は杉の1.5倍する
価格でしょうか?」

この杉や桧の無垢材の柱には、背割りと言ってひび割れを防ぐ為の切れ目
が始めから入っています。
 
 
Photo
 
 一般の方は普通ご存じなのでしょうか?
 
 知らない方も多い?

  
  
  
 
現在は、高温乾燥材と言って背割りの無い無垢材や、接着剤で木を貼り合
わせた集成材も多く流通していますので、柱に必ず背割りがあるとは限り
ません。
 
そこからこの悲劇は起こりました。
奈良県吉野(日本有数の杉の産地で高級材が有名)である工務店さんが、
棟上げの日に施主さんからクレームを受けました。
 
「この柱は割れているので交換してください!」
 
もちろん、背割りが当然と思っている工務店とは平行線です・・・
 
当時開発されたばかりの高温乾燥材を、お施主さんは思っていたのかどう
かは不明ですが、結局この工務店は柱をすべて入れ替えたそうです。

理由は「図面では柱は割れていないから」だそうです。
 
普通図面の絵では背割りまで書かないんですよね。
(私は個人的に記入することも多いのですが・・)

品質のアピール競争が激化した現在では、そんな事件は無いと思いますが
その話を聞いた時は、結構ショックを受けたものです(^_^)
一般消費者と建築関係者との意識の差、そして説明責任の重大さ!!
当たり前であるとか、どちらの方が良いでは無いのですよね。
 
 
それからかなりの月日が経ちましたが、先日、先輩の物件の棟上げを
見学させて頂き、杉の高温乾燥材を見て、ふと昔の話を思いだしました。

あなたの家の柱はどうですか?

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江戸時代

200年住宅って知っていますか?

現在、国土交通省が住宅の長寿命化を促す為、モデル住宅などに補助金
を出して進めている事業で、資源の無駄遣いである、スクラップandビ
ルドを改めようという試みです。

現在、日本の住宅のは平均で25年〜30年で解体されています。
イギリスなどは75年〜80年と言われていますので、やはり短命といえ
ますね。

30歳で家を建てると定年時に解体時期にきてしまいます!

でもここで、「これから家を建てる方」に勘違いして欲しくないと思っ
ています!


実際、寿命が30年ほどの住宅がたくさん建てられいます!

しかし一流メーカーの住宅は、メンテナンスをすると50〜60年ほど持
つと言われています、でも実際は30年が平均なのです。
つまり、「核家族化」や「時代の変化によって求められる性能の変化」
があり、使い続けることが少ない日本の事情によるところも多いのです。

ある建築誌が、一般の人に200年住宅が欲しいか?とのアンケートを取
ったところ、建物の価格が上がっても欲しいと答えた人が少なかったこ
とからも分かります。

つまり、自分の家をどの位の年月使おうと考えているのか?
    これから建てようと(買おうと)している家は、どの位の寿命
    のなのか?
    
この二つを照らし合わせて、自分の家にとって本当に必要な、寿命や性
能を知る(考える)ことが一番大切なことではないでしょうか?
 


今から200年前と言えば江戸時代の中期です。
 
Igarasi
 五十嵐家
 18世紀前半に建てられた農民の住宅
 国指定重要文化財
 
 
 

200年寿命の家を作ったところで、時代や法律の変化で本当に使われる
家がどれくらいあるのか疑問です。
それよりは、実際に25年くらいしか寿命の無い家が流通していることを
多くの人に認識してもらうことのほうが大切だと思うのですが・・・


地元の設計士(建築家)や工務店が造る家にも、短命であろうと思える
家が散見します。(もちろん長寿命をうたっている所もあります)

どんな間取りやデザインかも重要ですが、どのくらいの建物寿命を想定
しているのかも、是非お話の中に加えることお勧めします。

私は決まられた予算の中で、メンテ性や長寿命性は優先事項であると考
え設計を行ってきまし、これからも私はそうであると思っています。

宣伝や情報の多い現在では、あまり重箱の端をつつくような性能にこだ
わると全体が見えなくなっている可能性もあります。
何々工法が良いと言った選択方法より、どういったで考え家づくりを進
めるのかを設計者に明示し、一緒に検討するのが、良い方法ではないで
しょうか?。

  つまりバランスが最も大事なのです(^_^)

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