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柱が割れてる!事件

そうこれは何年も前 乾燥材が普及していなかったころの話です・・・
  
  
私の住む紀の川市では、タマホームもセキスイハウスも無かった数十年前
は、「シコロ」と呼ばれる家の形式(瓦で入母屋)がスタンダードだった
のですが、この「シコロ」、柱は桧と相場が決まっておりまして、今でも
紀の川市では桧信仰が色濃く残っています。

かと言う私も、一級建築士を取って十数年経ちますが、いまだ桧の柱しか
使ったことがありません。
(全国的にみると杉の柱の地域は沢山ありますし、日本の山から松が無く
なった現在では、梁にも積極的に使われています)

「少しホローをしますと、桧は強度が強く、品のある色や木目が特徴で、
シロアリにも比較的強いと言われています、やはり弱点は杉の1.5倍する
価格でしょうか?」

この杉や桧の無垢材の柱には、背割りと言ってひび割れを防ぐ為の切れ目
が始めから入っています。
 
 
Photo
 
 一般の方は普通ご存じなのでしょうか?
 
 知らない方も多い?

  
  
  
 
現在は、高温乾燥材と言って背割りの無い無垢材や、接着剤で木を貼り合
わせた集成材も多く流通していますので、柱に必ず背割りがあるとは限り
ません。
 
そこからこの悲劇は起こりました。
奈良県吉野(日本有数の杉の産地で高級材が有名)である工務店さんが、
棟上げの日に施主さんからクレームを受けました。
 
「この柱は割れているので交換してください!」
 
もちろん、背割りが当然と思っている工務店とは平行線です・・・
 
当時開発されたばかりの高温乾燥材を、お施主さんは思っていたのかどう
かは不明ですが、結局この工務店は柱をすべて入れ替えたそうです。

理由は「図面では柱は割れていないから」だそうです。
 
普通図面の絵では背割りまで書かないんですよね。
(私は個人的に記入することも多いのですが・・)

品質のアピール競争が激化した現在では、そんな事件は無いと思いますが
その話を聞いた時は、結構ショックを受けたものです(^_^)
一般消費者と建築関係者との意識の差、そして説明責任の重大さ!!
当たり前であるとか、どちらの方が良いでは無いのですよね。
 
 
それからかなりの月日が経ちましたが、先日、先輩の物件の棟上げを
見学させて頂き、杉の高温乾燥材を見て、ふと昔の話を思いだしました。

あなたの家の柱はどうですか?

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