木について破
住宅の構造に使用する木材を大きく分けると4種類になります
無垢材と木を接着材で貼り合わせて造る集成材、そしてその木
材が国産か外国産かです。
一般的には、大手ハウスメーカーは外材や国産材の集成材を使
用しています。
これは集成材の強度の高さ、寸法の安定性など、工業製品とし
ての完成度を期待するものであり、家を工業製品と考えるメー
カーとしては、合理的で至極当然な選択です。
最近では、国産材の集成材を歌うメーカーが増えてきました。
一方、設計事務所や地場の工務店は、無垢材を使用する場合が
多く、とくに外材の集成材に「寿命が短い」や「水に弱い」な
どのネガティブキャンペーンを張っています。
ある意味当たっていますが、私は実際の不利益があるのかは疑
問に思っています。(紙面の関係で理由は省略します)
ハイブリットビーム
外装に米松、内装に杉を使い
それぞれの長所を生かした集成材
国産材集成材の一例
なにわともあれ、私を含め和歌山の多くの設計事務所は、無垢
材を使用しています。なかでも、紀州材を使用している事を売
り文句としている事務所が増えています。
(全国的には集成材を利用する有名な建築家もいます)
これには、設計事務所は零細企業であり一棟一棟の特注品を扱
うこと、地産地消やエコなどの付加価値を与えハウスメーカー
との差別化を計るなどの理由があげられます。
設計事務所や地場の工務店が生き残る、一つの良い方法には間
違いまりませんし、私もその一員です。
その道を、研究し突き詰めいくのは重要なことです。
国、県、メディアなどの努力で、国産材の利用は増えてきてい
ます。それは正しいのですが、それ以外は悪や無知であると、
世論が一方に偏る事に私は危険を感じています。
無垢材or集成材、国産材or外材、自然乾燥or人工乾燥
もちろん事務所としての基本は決まっていますが、色々な選択
肢があって良いと思います。
それぞれの長所短所をご説明し、建物の目的やご依頼主の希望
に柔軟に対応するのが、設計事務所の利点ではないでしょうか?
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