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2010年5月

なぜ地盤改良杭が・・

前回、お話した耐震性能と杭との関係性を少し詳しく解説しよ
うと思います。

耐震性能に応じて、杭の性能も上げる必要があること、実際は
考慮している(または考えている)設計者や木造住宅が少な
いことが、おわかり頂けたと思います。

どうして、住宅レベルでは考慮外なのかは、後半にご説明する
として、初めにどうして必要なのかをお話をします。
 
 
Photo_2
鋼管杭の施工写真
高価なので、一般的には杭長さが
10Mを超えるような深い場合に
採用されますが、標準仕様のハウス
メーカーさんもあります。
 
 
木造住宅の場合は、杭の上にのっかってるだけなのに
地震の水平力に関係なのでは?
杭の上を水平に動くので役に立たないのでは?
これは、答えはNOです。プロでそう言っている人がおれば、
杭の計算方法を知らずにイメージで回答されている方です。

実際は杭の径や本数を決める場合は、水平力を計算にいれて
計算されています。四角い箱を押せば、片方が浮いて、片方が
下に押されるのをイメージされるとよく分かると思います。

さて後半の、どうして実際はその話が出ないのか?
法律で指定しなのか?
簡単にお答すると、命に直接影響しないからです。

建物自身の耐震性能は、建物の崩壊つまり、命を守る性能に直
結します。耐震等級でレベル分けもされています。

でも杭が損傷しても、家は傾いたり沈んだりするでしょうが、
直接命に影響しません。
ただ、中程度の地震の場合は、家の財産価値自体に直接影響し
ます、家が傾くと使えませんよね。

もちろん、杭には多額の費用がかかります、アドバイスはしま
すが最終的に選ぶのはご依頼主です。

情報提供したか、どうかが大きな違いだと私は考えています。

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下が高い

今まで耐震性について話てきましたが・・・
はて、耐震性の良い建物は、どのくらいの予算がUPするのか?

実際は木造部分の費用は、ほとんど変わりません!

間取りなどは制限されますが、耐力壁の増加による増額は計算
に入らない位少ないものです。

では、どこに費用が掛かるのか?
それは、基礎に少し・・・
そして杭が必要な場合、意外にも杭に多額の費用が掛かります。

基礎に関しては、やはり鉄筋の増加、地中梁の設置などである
程度の費用が掛かりますが、数十万円もするものではありません
(計画によっては、基礎の主筋も鉄骨造のようなすごい鉄筋が
必要な場合もありますが・・・)

実際は、耐震性を高めようと考えると杭の費用が大幅に増える
ことがネックとなります!

ただ、杭の関しては、通常の木造建物の場合は確認審査の対象
外の上、長期優良住宅の耐震等級でも耐震性の検討については
審査の対象外です。(長期応力に耐えれば良い)
つまり、杭についてはどれだけ耐震性を上げるは、指針がある
ものの、設計者に任されている領域だと言えます。

なので、耐震性抜群ですよ公言している設計者の建物でも、
杭はノーマルってことが多々あります。
想像できると思いますが、建物が丈夫でも、地盤つまり杭が
弱いと傾いてしまいますよね(^_^;)

つまり「なんちゃって耐震」
 
 
Photo柱状改良杭を造る重機
ドリルで、土とセメントを混ぜながら
コンクリートの杭を地中に構築します。
採用の多い工法で、2M〜8M程度の杭
長さに対応します。 
  
  
 
あなたの家はどうですか?設計中の方は確かめてみてください
まだ間に合います。

イメージ的には、耐震等級と同じ割合ぐらいで費用が増加しま
す、耐震等級2で1.25倍、耐震等級3で1.5倍です。

現在、通常の柱状改良杭より大きなサイズの杭径が必要となり
約2倍に近い費用がかかりそうなケースが発生しています。
金額にすれば、50万以上・・・通常よりUP

現在の理論では、一昔前に比べて基礎と地盤改良(杭)に
多額の費用が掛かるようになっています。
ちょっと、オーバースペックでは?と感じる部分があります
が、証明するすべはありません。
暫くはこの方向で進んでいくことになります。

すこし不謹慎ですが巨大実験つまり大地震が起こると、現在
の方法が良いか悪いかが、具体的に分かってきます。
そう言った歴史の繰り返しで、現在の基準は作られているの
も事実なのです。

PS
耐震性に応じた、杭の性能UPの検討は住宅関しては、行われ
いない建物がほとんです。
されていないからと言って、違法や欠陥ではないので注意して
ください。
(あなたが信じているメーカーや設計者を信じてくださいね)

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値上します。

この夏で、小谷建築設計事務所を立ち上げてまる三年となりま
す。
開設以来、住宅の設計監理料(確認申請含む)を規模により工
事費の7〜8%を頂いてきました。

世間的には10%の場合が多いと思われますが、和歌山は都会
ほど経費を要しませんので、すこし安くて良いのではと思って
います。 
和歌山でも著名な方は13〜14%を必要としますが、別格です。


1_2
国が決めた設計料の基準書
設計料が現実離れに高すぎて使えません
どこで使っているのか聞きたいですね(^^;)
 
 
 
  
当事務所のここ3年間の平均を取ってみますと、設計に500
時間、監理に250時間を必要としています。
勝ってながらの理論ですが、事務所や交通費などの、経費を
除くと、僅かな収入となってしまいます。

住宅以外や公共建物の設計等を行っていますので、経営は可
能ですが、更なる上質な建物を目指すには、時間的余裕つまり
設計料のUPをお願いする必要があると考えています。


現在、お話を頂いている方を除いて、6月からは設計料を
7.5〜8.5%とさせて頂きますm(_ _)m

未来の御依頼主の皆様、よろしくお願い致します。

といっても、このブログ読んで下さっている方は、ほとんど
県外の方です・・・つまり営業効果ほぼ0です。

どういった考えを持って活動をしているかの宣言書のような
ものです。たまたま検索でひっかった方はスイマセン。

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たま電車と紀州材

世間は連休、久々にお休みを頂くことにしました。

安近短で、子供達とたま電車に乗って近鉄へ・・・
 
 
 
Photo
 伊太祁曽駅で対向のおもちゃ電車
をパチリ・・
観光客が、たま電車と乗り換えて
いました。両方乗るのね(^_^;)
 
 
 
  
貴志駅が、たまデザインに建て直し中でした。
ふと現場のぞくと、内部は木を生かしたデザインのようです。

柱は国産材ですが、梁は米松材が使われていました。
ん〜わかる気もしますが、駅と言えば私鉄でも公共施設、紀州
材を使って欲しいものです。

しかも公共施設の場合、紀州材使用にはかなりの補助金が出ま
すので、予算的にもそう厳しいことはないと思います。
ただ、補助金には、やたら手間がかかりますが・・・

私は住宅の場合は、施主の利益や考え方を優先して、木材の種
類を選んで頂いています。やはり米松の梁にはそれなりのメリ
ットがあります。


では、どうして駅舎の梁に紀州材の梁が選ばれなかったのか?
以下は理由としては推測ですが、内容としては現実です。

1. 国産材、特に産地を指定すると、特寸(特別な寸法)を
  指定すると、システム上、割高になりやすく、納期や品
  質が不安定。

2. 複雑な建物や大きい建物は、許容度応力計算という精密
  な方法で構造計算されていることが多いのですが、その
  場合、木材の強度に根拠が必要される。
  米松無等級材の場合はFC22に対し、杉無等級材はFC17
  と法律上設定されており、8割程度の強度になり、
  スマートな設計をしたい場合には不利となる。
  
 
つまり現状でのネックは

紀州材は実際、強度がある材が多いのですが、等級分けされて
いる材が少なく(殆ど無い)ので、強度の根拠の必要な場合は
不利、住宅に関しても長期優良住宅など根拠の必要な建物では
不利となる。

長尺材や規格外の材を使用すると、品質、納期、価格の面で不
利、つまり使え使えの声はあるが、実際の供給能力は低い。
特に公共工事などで、短期に大量に必要な場合に不利となる。

上記の問題は、数年で解決される内容では無いですし、将来解
決されるどうかも不明です。
(ただ、関係者さんは熱心にがんばられています!)

私はCO2と同じで、エコや山を守るために、地域材を使いまし
ょうとか最高の材ですとか言う気はありません。
ただ、地域材も趣があります、補助金もあるので好きな人は、
使ってください、私もお手伝いします。

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