« 腰掛け | トップページ | 何をしたいのか »

継手論

木造住宅には、仕口や継手と言われる梁や桁の継目がありま
すが、今回はそのうち、胴差しや桁と呼ばれている部材の継目
である継手と呼ばれる部分をお話しようと思います。

結論から申しますと、通常この部分から破壊して倒壊すること
はありません。

地震の被害や実物大の倒壊実験(Eディフエンス)などを見て
も実例として分かります。

ただし、弱い部分には違いなく、なかにはOUTと見受けられる
建物もありますし、構造設計によっては充分安全にすることも
できます。
 
 
Photo
追掛大栓
手加工の代名詞で強度も高い
120×180の杉材で引張力23KN程度
最近では対応可能なプレカット工場も
 
 
Photo_2プレカットで良く使われる鎌継ぎ
12KN程度の耐力ですが実際は
短冊金物で20KN位まで補強します
心配な場合は羽子板金物や2枚で
補強すれば良い
 

 
なので、2つの継手の違いは、強度と言うよりはこだわり度や
満足度的な部分の差が大きい。
 
 
 
 
ここからは専門的です。

通常の形状の建物では、有事には継手部分に14〜18KNの
引張力が掛かります。短冊金物で補強した鎌継手が20KN
程度の耐力ですので、まあギリギリといったところです。

しかしこれは、あくまでもハウスメーカーのような標準的な
構造計画の場合です、大空間や吹き抜けのように、水平剛性が
無く、耐力壁間距離の多い建物は、上記以上の力が掛かってお
り継手の破壊が考えられます。
継手を設けないか、必要耐力にあった補強を考える必要があり
ます。

逆の言い方をすれば、構造計画によっては、継手部分に掛かる
引張力を数KNにすることも充分可能です。
通常の継手でも安全上、全く問題ありません。

継手は無いに超したことはありません。
可能な限り長い材料を使ったり、強い継手を使うのが良いです
が、ただ費用もかさみます。

私は、構造計画が実は一番大事なのだと考えています。

|

« 腰掛け | トップページ | 何をしたいのか »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 継手論:

« 腰掛け | トップページ | 何をしたいのか »